オープンキャンパス実態調査とは
オープンキャンパス参加に関する実態を明らかにする調査です。
オープンキャンパス実態調査
2024年9月実施 報告書
2024.10.25
来場型のオープンキャンパス・学校見学などのイベントの参加校(高校在学時に参加)において、
…現時点で出願すると決めた学校がある、大学・短大進学志望の高校3年生 403名
…現時点で出願しないと決めた学校がある、大学・短大進学志望の高校3年生 400名
2024年度の参加のべ総数(推計)は「リアル形式」が増え、「オンライン形式」は減っている。
希望進学先区分を問わず、「参加割合」の増減が要因。 ※「参加のべ総数(推計)」は「学校基本調査」「マイナビ進学会員定期調査」の結果を用いた推計
▼「リアル形式」イベント参加のべ総数2022年度対比
▼「オンライン形式」イベント参加のべ総数2022年度対比
出願への差は「満足度<理解度<イメージできるか」
満足度を聞く設問で出た差は10pt前後だったが、参加後の理解度は20~30pt、各項目における自分をイメージできるかについては30~40ptだった。
▼参加したイベントについて、参加後の各項目における理解度
▼参加したイベントについて、参加後の各項目における自分をイメージできたかどうか
上級学校がマイナスイメージも含め説明してくれることに好印象を抱く
マイナスイメージも含めて説明してくれることに良い印象を抱くかという設問では、9割が「はい」と回答。
イベントで確認する「雰囲気が良い」とは何を意味するか
「施設・設備などキャンパスの明るさや綺麗さ」が最多回答。
※予備調査として、同じ設問内容でフリーアンサーで回答する調査を事前に実施。
集まった回答(N=130)の集計結果から、本調査の選択肢を設定した。
今回実施したオープンキャンパス実態調査では、前回調査同様のイベントの満足度が上がった・下がったプログラム等に加えて、「出願すると決めた学校」と「出願しないと決めた学校」における差を明らかにするため、調査対象者や設問設計を変更しました。
調査対象者は高校3年生に絞り、高校在学時にイベント参加をした学校の中で出願する/出願しないと決めた学校はあるかの設問に回答してもらってから、その学校のイベントについてどうだったかを聞き、最後にイベント全般についての考えを聞くという流れになっています。
結果として、イベント自体の満足度の差よりも、イベントを通じてその学校のことを「理解」できたかの差の方が大きく、さらにはそのイベントを通じてその学校に入学した自分を「イメージできるか」の差の方が大きく出てきました。
もちろん、高校生一人ひとりにとってそのイメージは異なるはずですが、いかに入学後の自分をイメージしてもらうかの視点でイベント設計をすることが大切だ、と言えそうです。
また、イベント全般についての設問の中で「マイナスイメージも含めて説明してくれることに良い印象を抱くか」について聞いたところ、9割が「はい」と回答しました。
インターネットやSNSで多くの情報が手に入る今、マイナス面や一見して弱みに見える点も、ごまかさずに伝えてくれたり、良い側面も同時に伝えてくれることは、高校生にとっては逆に信頼感につながるのでしょう。
詳細はぜひPDF全文をご確認ください。
今後も、今の高校生の進路選択の傾向について明らかにできるような調査を行い、有益な情報提供ができるよう努めてまいります。
(研究員 横塚 聖子)