その他調査

調査担当者コメント

今回の調査では、学校案内のあるべき姿が見えてきました。学校案内は、多くの高校生にとって「様々な学校を幅広く知る」「ある程度絞り込んだ志望校群を比較する」目的で読むもの。そのため、学校全体の特色・取り組みや学部・学科の内容といった要素は当然欠かせません。しかも７～８割の高校生は複数の学校案内を読み“比べて”います。学校案内は広報ツールの１つであり、従って他校と違う特色を出したいところですが、よく読み“比べ”られる「学部・学科の内容」「カリキュラム」「就職・進路サポート」「取得できる資格・資格サポート」「学費・奨学金・生活費」に関する項目では“見易さ重視”が望まれるデザインかもしれません。

では、誌面上のどこで差別化を図れるか？これを探る意図で高校生に「どんなキーワードに目を引かれるか」を聞きました。最上位は先述の「資格」「就職」「カリキュラム」等が並ぶものの、次点には「在学生の声、インタビュー」「入学～卒業までの流れ」や「注目の授業、授業テーマ例」が並びました。逆に「PBL（プロジェクトベースドラーニング）」「産学／産官学連携」はキーワードの魅力としては低い結果に。自校の魅力を整理し、何を訴求するか。その選定とキーワード選び・見出しデザインの重要性が改めてわかります。学校案内を「最初から順にパラパラめくり、気になったページを一通り読む」のが（大学・短大志望者で）最多という結果からも、見出しデザインやキーワードの重要性、さらには台割構成といった「基本」を徹底する大事さも窺えました。

学校関係者からは「学校案内では広く浅くリーチ。Webサイトに訪問させ、さらに訴求。」というスタイルが通説として聞かれますが、とはいえ学校案内をあまりに簡素化したり紙幅を削るのは考え物。案内を読み比べることで「志望順位が明確になった」という高校生は7割弱にものぼります。広報戦略としてWebサイトへのリーチやイベント促進も確かに重要ではありますが、志望順位がつく決め手「学部・学科共通の科目・カリキュラム」「学部・学科の内容」等の項目を中心に出し惜しみなく盛り込まれていることが、高校生が求めている学校案内の姿と言えるでしょう。（研究員　青木湧作）

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共通設問
Q.どんな目的で学校案内を読むことが多いですか？
学校案内を読む3つの目的別に聴取する設問
①「様々な学校を幅広く知る目的」で読む
②「ある程度絞り込んだ志望校群を比較する目的」で読む
③「一つの学校について詳しく知る目的」で読む
Q.その目的の場合、学校案内にはどんな情報が欲しいですか。
Q.その目的の場合、学校案内をどのように読んでいますか。
Q.その目的の場合、複数の学校案内の同じ項目を読み比べることはありますか。
Q.「複数の学校案内の同じ項目を読み比べる」と答えた方にお聞きします。読み比べる項目はどれですか？
共通設問
Q.「学部学科」や「学びの特徴」「学べる内容」の説明ページにおいて、どんなキーワードに目が引かれますか？
Q.あなたが学校案内に求める、見開き1ページあたりの文字量は次のうちどれですか？
Q.学校案内の中にあるQRコードを読み取ったことはありますか？
Q.「QRコードを読み取ったことがある」と答えた方にお聞きします。それはどのような情報コンテンツでしたか？
Q.「QRコードを読み取ったことがない」と答えた方にお聞きします。それはどのような理由でしたか？
Q.あなたにとって、一般的にわかりやすい・使いやすいと思う学校案内のスタイルを選んでください。
Q.上記の質問で回答した理由を教えてください。
Q.複数の志望校の学校案内を読み比べて、志望順位が自分の中で明確になったことはありますか？
Q. 前の質問で「ある」と答えた方にお聞きします。学校案内の中身を読んで、志望度の順位がついた決め手は何でしたか？
Q. 前の質問で「ない」と答えた方にお聞きします。その理由はなぜですか？
Q.「学校案内」と「学校WEBサイト」についてお聞きします。あなたが「学校案内」に期待する役割は何ですか。
Q.「学校案内」と「学校WEBサイト」についてお聞きします。あなたが「学校WEBサイト」に期待する役割は何ですか。
Q.今までで最も良い印象に残っている学校案内について、その内容や理由を教えてください。
Q.今までで最も悪い印象に残っている学校案内について、その内容や理由を教えてください。

【クロス集計】
大学・短期大学志望者の回答／専門学校志望者の回答／性別・学年別
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