高校生の進路意識と進路選択に関するアンケート調査とは
進路決定のトレンドを明らかにするため、進路が決定した高校生を対象に、
進路選択の経緯や進学先決定までのプロセスなどをテーマにした調査です。
高校生の進路意識と進路選択に関するアンケート調査
2025年3月実施 調査報告書
2025.05.16
高校生の意識や進路選択に関する状況などの把握をするために実施
志望校選びの際「重視するポイント」
大学・専門学校への進学者は「学べる内容」が、短期大学への進学者は「取れる資格」が前年同様トップ項目に。
受験校数は大学で平均2.1校。2校以下に抑える理由は「受験料や入学金が大変」「対策の準備が大変」だから
大学の場合、平均3.1校の候補の中から2.1校を受験している。2校以下に抑える理由を聞くと、「受験料や入学金の支払いが大変だから」が最も多く、「対策の準備が大変だから」が続いた。
進学する学校への資料請求時期は「3年生4~6月」、来校時期は「3年生7~9月」、
出願決定時期は大学・短期大学で「3年生10~12月」、専門学校で「3年生7~9月」が最多割合
来校・出願決定時期については前年に前倒し傾向が見られたが、今年は3年生7月以降が多くなっている。
「3年生7~9月」の「来校」が、進学先を決める最も大きな要因か
進学先の学校は、それ以外の候補学校に比べて、上記時期の来校割合が大きく上回っている。
今回の調査では、近年「年内入試」の受験者が増加している影響が多くみられました。受験校選びにおいて「自分の学力との相性」を重視する傾向が年々減少していることから、学力だけでなく多面的に受験生を評価しようとする年内入試増加の影響が考えられます。また、受験校数については平均で「1.94校」と前年同様2校を切る結果となり、2校以下に抑えた理由として「準備が大変だから」が2番目に多い結果でした。年内入試が増加する一方で、それに向けた対策・準備の大変さを感じたり、入学後の学力面に不安を抱える高校生がいたりと、入試方法の多様化に伴い受験生の苦労や不安が垣間見える結果となりました。近年は上級学校側が提供する入学前教育や初年次教育も充実しています。合格・入学後は大いにそれらを活用しながら、進学先で多くのことを学んでほしいと思います。(研究員 青木 湧作)